20210313

港まちづくり協議会主催の、おおしまたくろうさんの滑琴(かっきん)ワークショップに遊びにいった。

滑琴について↓


【滑琴の演走 | Slide Guitar】Hatoba, Chuo Ward, Kobe City, Hyogo, January 3rd, 2020

この楽器で街の音を奏でるための楽譜を地図上に描こう、というワークショップだった。街を歩いて、滑琴で滑ったらよさそうなところ、叩いたらよさそうなところ、滑琴関係なくいい音がするところがあれば滑琴は休符、ということでそれも描いていく。滑琴が鳴る/鳴らないことで、それ以外の音もただ歩いているときとは違う聞こえ方になる。大通りはさえぎるものが少ないので風が強く、音も大きい。大通りから1本中へ入るだけで、風も、その音も弱まったように感じた。

物理的な面でいうと、大通り以外の歩道は傾斜や段差が思ったよりも多い。舗装の仕方にムラがあり、凹凸があるところも多い。あたりまえといえばあたりまえだけれど、車道の方が圧倒的にスムーズに滑ることができる。ベビーカーや車いすユーザよりも自動車が優先されているようにも感じられた。

滑琴を通す(意識する?)ことで普段意識しない道の凹凸やマンホール、電柱の表面をじっと見てしまう。街にあるものすべてを自分が音を出すためのもの、としてその瞬間は手に入れられているような感覚になる。グラフィティみたいに怒られる可能性はあるけれど、鳴らすのをやめればそれでおしまいになる。でも「鳴らした/聞かせた」ということはまず自分の中にのこるし、街にものこる、はずだと思う。

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完成した楽譜

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築地口駅の階段で反響させる

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電柱で弦をこする

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地味に重いアンプと受信機